株式会社ダナフォーム


完全長cDNAライブラリー受託合成 : 製品概要

完全長cDNAライブラリー受託合成

Total RNAから完全⻑cDNAライブラリーを作製いたします。Cap-trap法でRNAの5’末端にあるキャップ構造を捕捉することで5’末端を含むRNAを選抜し、かつ、オリゴdTプライマーで逆転写を⾏うことで、完全⻑の⼆本鎖cDNAを作製、納品します。カスタムメイド扱い商品のため、用途に合わせて必要なオプションを必ずご相談ください。

ダナフォームの完全長cDNAライブラリーの特徴

  • 高い完全長率: 幅広いアプリケーションに対応します。
  • 低い重複率: cDNAの特徴づけにおけるコスト削減を実現。
  • 高い回収率: まれな新規遺伝子発見も可能です。

主なアプリケーション

  • プロテオミクス: 完全長cDNAを使って、タンパク質の機能解析ができます。
  • 遺伝子制御解析: 完全長cDNAから、プロモーターの特定や遺伝子発現の情報を得ることができます。
  • RNAi: 特異的なRNAiプローブ作製を可能にします。
  • スプライシング: 完全長cDNAを用いて、トランスクリプトームの正確なエキソンの構成の解明ができます。
  • ゲノミクス: 遺伝子探索とゲノム配列の正確なマッピングには、完全長cDNAが不可欠です。
  • SNP解析: 完全かつ正確な遺伝子アノテーションがSNPの機能解析を可能にします。

納品形態

下記のような完全長cDNAライブラリーをご研究の内容にあわせてお選びいただけます。ベクターへのライゲーションはお引き受けしておりません。両端に配列を付加した2本鎖完全長cDNAでのお届けになります。なお、遺伝子の重複を減らすためのノーマライゼーション、サブトラクションはお引き受けしておりません。

  • Illuminaアダプター付加:インサートの端にIlluminaアダプターを持ちます。Illuminaシーケンサーでのシーケンスが可能です。スプライシング後の全長が1kbを超える遺伝子はブリッジPCRの効率が悪くなるため、シーケンスが得られにくくなる点をご了承ください(ヒト・マウスの遺伝子は平均2kbといわれています)。
  • アダプターへの制限酵素サイト付加(有償オプション:価格要相談):Illuminaアダプター内のIndexに相当する部位に制限酵素サイトを挿入します。制限酵素で切断後、クローニングに用いることができます。ご希望の制限酵素の種類、および、制限酵素サイトの合成に使用するオリゴの精製グレード(OPC、あるいは、HPLC)により価格が変わりますので、ご相談ください。

    ※制限酵素による切断を防ぐため、cDNA領域内のシトシンはメチル化されています。制限酵素には5-メチル化シトシンを切断できないものをご選択の上、ご相談ください。

受け入れサンプル

Total RNA 20〜30μg以上を目安にお送りください。分解の少ないRNA(RIN10に近いもの)が望ましいです。最終的に必要な収量に合わせてPCRを⾏うことも可能です。

サンプル品質チェック

ご提出いただいたRNAについて、分解度を表すRIN(BioAnalyzer)、純度(NanoDrop)、RNA量(μg)を弊社で測定します。 QC(クオリティーチェック)結果報告の後に、ライブラリー作製へ進みます。

ライブラリー収量

必要な収量に合わせてPCRを⾏うことも可能です。

  • PCRなしの場合:Total RNA 10μgをインプットするとライブラリー収量は1ng弱となります。
  • PCRありの場合:3μg、10μgなど、必要な収量に応じてライブラリーを増幅いたします。

追加オプション

  • Total RNA抽出(税込5,500円):マウスやラットなどの組織、あるいは培養細胞をお送りいただき、そこからTotal RNAを抽出します(ヒト組織検体や臨床検体、および感染性のあるサンプルはお引き受けできません)。その他の生物種についてもご相談ください。
  • NGSを用いたライブラリーQC(価格要相談):NGSを用いて、完成したライブラリーのQCを実施します。

納期

数週間〜数か⽉です。繁忙期(冬季〜年度末)など、時期によってはお引き受けできない場合があります。カスタムメイド扱い商品のため、必要なオプションなど詳細を必ずご相談ください。